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Channel: ヌイ・ダイスケのフラナビ・コラム
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笑顔の文化が息づくハワイ…フラのすすめ

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 Aloha kakou!
 フラに興味を持ってくれた読者のあなた、こんにちは。フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。今月から毎月フラ・コラムを連載させていただきます。よろしくお願いします。

 先日、テレビ番組用のハワイ・ロケで、女優がハワイのフラ教室に参加、地元フラ・ダンサーと一緒にレッスンを受けさせてもらう、という部分の撮影のコーディネートをさせてもらいました。撮影の休憩時間に、本場のフラを初めて見たスタッフが言った言葉がとても印象的でした。

nui09.jpg「踊ってる時のフラダンサーの笑顔、自然で素敵ですね!見てるとなんだか優しい気持ちになります」
そういって素朴な質問を投げかけてきました。
「どうしてずっと笑顔で踊るんですか?」
フラは笑顔で踊るに決まってるよ、それが当たり前になってしまっている僕には、質問がやけに新鮮でした。
初めてフラを観る人には、笑顔で踊っているのが当たり前には見えないのか!? 確かに考えてみれば、笑顔で踊るダンスって意外に少ない。フラメンコ、タンゴ、日本舞踊、ヒップホップ、どれも笑顔のイメージではない。
どうして笑顔で踊るの?という問いに、クムフラはさらりと一言、こう答えました。
「ハワイはね、笑顔の文化なのよ」

nui08.jpg ハワイ在住の僕は、フラ、ハワイ音楽をはじめとするハワイアン・カルチャーについて、長年雑誌に記事を書いたりラジオ番組を作ったりしてきました。いつしかハワイアン・カルチャー&フラのスペシャリストとして認知され、その方面でのアドバイスを求められたり仕事をいただくようになって10年以上経ちます。ハワイアン・カルチャーの神髄とも言えるフラを自分でも学び、関わることで、多くのことを教えられてきました。(そう、知らない人もいるかもしれないので念のため言っておきますが、男のフラもあるのです。)

nui006.jpg ここで、押さえておきたいフラの基本情報。

●フラの歴史はどのくらいあるのか
 フラについて残されているもっとも古い文献は1779年に書かれたものです。これはキャプテン・クックがハワイを”発見”した翌年、書いたのはハワイを訪れたディスカバリー号船長ジェームス・キング。彼はその記録の中で、半裸の土着民ハワイアンが群舞で踊る様に感銘を受けています。
 当時のハワイアンがフラを踊る姿は、絵にも記録されていて、すでに相当洗練されたものだったことが伺われます。絵の中で、男も女も踊っています。フラはもともと男の踊りだった、という議論もありますが、確かなことはわかりません。宗教的な儀式で踊られる特定のフラのスタイルは、男性しか踊ることが許されなかった、という事実はあったようです。ハワイアンは西洋文明が入ってくるまで、文字を持たなかったので文献としての記録はありませんが、彼らが口承で伝えた物語にはフラのルーツのことが描かれています。それによれば、遙か昔、ハワイ神話の神々たちの時代、火と火山の女神ペレとその妹ヒイアカが、ハワイ島のオヒアレフアの森の女神が踊るのを初めて見ます。それを見て大変気に入ったペレは、妹にもその踊りをマスターするようにすすめます。その踊りこそ、フラの始まりとされます。

●フラにはどのくらいの種類がある?
 大きく2つの種類に分かれます。ウクレレやギター、ピアノなどの楽器を使う西洋音楽の影響を受けた歌に合わせて踊る現代スタイルのフラを「アウアナ」と呼びます。そして、西洋音楽が入る以前の、打楽器のビートとチャントに合わせて踊る古典スタイルのフラを「カヒコ」と呼びます。このスタイルの変換の時代的境目は1850年ごろ、カラカウア王の時代とされます。ただし、古典フラだけでも36ぐらいのスタイルがあった、とされています。

●フラはどんな歌を踊っているのか
 まず、フラは歌なくして存在しません。言葉あっての踊りです。どんな歌でもフラになり得ます。特定の地域や場所をたたえる歌、王族をたたえる歌、特別な人をたたえる歌、起こった出来事、自然の美しさ、神話のストーリー、恋愛、セックスなどなど。具体的には、この連載で追って紹介します。

nui04.jpg●何歳から何歳まで踊る?
 ハワイのフラ教室は、3歳から入門可、というところが多いです。上は80代まで、踊れる限り、年齢制限はありません。フラ競技会では、年代によって部門分けされます。

13歳以下:ケイキ(子供)
14歳以上:ワヒネ(女性)、カーネ(男性)
45歳以上:クプナ
というのが一般的。ただし競技会によってはワヒネとクプナの間に「グレイシャス・レディース」という部門が設置され、30代後半から50代の女性をクプナと分けることもあります。

 フラについての疑問はつきないので今回はここまで。

nui10.jpg フラは、何世紀にも渡ってハワイの人たちによって洗練され、伝えられてきた歌と踊りです。ハワイの人たちにとっては、彼らの文化を象徴するとてもパワフルでスピリチュアルな伝統芸能です。フラはいろいろなことを教えてくれます。自然とつながる、家族・先祖を大切にする、自分の住む土地を大切にする、言葉を大切にする、やさしさを尊ぶ、女性らしさを表現する、ということを子供の頃からフラを通じて学んだハワイのフラ・ダンサーが踊るのを見たことがあるでしょうか? 本当にすばらしいフラ・ダンサーの踊りには、人の心を揺さぶるパワーがあります。観る人をやさしい気持ちにして、笑顔にして、傷ついた心を優しく包みこみます。涙を止まらなくさせることもあれば、勇気を与えてくれることもあります。

 もしそのようなフラを見た経験がないのなら、あなたはまだ本当の"HULA"に出会っていません。前出のテレビ撮影スタッフがそうだったように、日々、人々がフラ・ダンサーの踊りと笑顔に心を動かされています。ハワイのみならず日本でも。

nui07.jpg 日本にはすでにたくさんのフラ教室があり、そこでレッスンを受けているさらにたくさんの女性たちがいます。そして、自分に合った教室が見つけられずにいるフラ・ダンサー予備軍もまだまだたくさんいるはずです。そんな日本の女性たちすべてが、人の心を動かす本物のフラを踊るフラ・ダンサーになったら…と、よく妄想します。今、震災の後遺症を抱えた日本の世の中、政治・経済・人々は、明るい希望に満ちているとは言い難い時代かもしれません。そして、こんな時代だからこそ、僕は日本の女性たちに呼びかけたくなります。「フラを踊りませんか?」と。

 フラ・ダンサーは、自然の美しさや、愛する人を思う気持ちを、風にそよぐ椰子の葉のように、寄せては返す波のように、流れるようなモーションで踊ります。笑顔のフラを見ることで、また、笑顔でフラを踊ることで、幸せな優しい気持ちは伝染していきます。フラにはそんな潜在的パワーがあると思うのです。

nui03.jpg あなたも人を笑顔にするフラ・ダンサーになりませんか?
 その第一歩を今年踏み出してみませんか?



「フラ」と「ハワイの自然」の素敵な関係

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 Aloha kakou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。

 ハワイ最大のフラ競技会「メリー・モナーク・フラ大会」を、ハワイ島ヒロの会場を訪れて実際に観るのは特別な体験です。選び抜かれたフラ・ダンサーたちによるハイ・レベルなパフォーマンス、そしてそんなダンサーたちのステージを観るために集まったフラを愛する人々、合わせて5000人ほどがそこに結集しています。テレビの生中継では感じることができない感動がたくさんあります。なかでも僕にとっての新鮮で素朴な驚きだったのが、会場を包む空気、その香りでした。そこには、出場するダンサーや観客が身につけている植物の香りが満ちあふれていたのです。席が良ければ、ステージで踊るダンサーの動きに舞う、生の草花で作られたレイやスカートの香りが風に乗って届いたりするのです。ハワイの自然を身につけて踊るフラという踊りの魅力と不思議に包まれる瞬間です。

melimona01.jpg 伝統的な古典フラ(フラ・カヒコ)を踊る時、彼女たち&彼らはほぼ必ず森の草花や自然のもので作った何かを身につけます。首にレイ、頭に乗せるのはレイ・ポオ、手足首に巻くのはクペエ、腰に巻くのはパウと呼ばれます。なぜフラ・ダンサーは植物を身につけて踊るのでしょうか?その理由のひとつとして多くのクムフラ(フラの師)がこう説明します。森の植物を身につけることで、ダンサーはハワイの自然からマナ(パワー)を得ることができる。なぜならハワイアンは古来より森を「神の領域」と信じ、そこにラカという名の女神の存在をみていた。そして森の女神ラカはフラの守護神として崇められた。森の植物たちはラカの化身であり、その植物を身につけることで身は清められ、護られ、マナを得ることができるのだと...。

melimona02.jpg フラ・ダンサーは、森に入って植物を集め、それらの素材を使って自分の手でレイやスカートを作ります。とても時間のかかる、忍耐と技術のいる作業です。このプロセスを経て、ダンサーは自分が暮らす島の大切な自然と身も心も繋がっていくのです。そしてそれこそが、フラという伝統文化がハワイの人々に伝えてきた叡智と言えるのかもしれません。

 とういうわけで今回は、島の自然と一体となって踊るフラ・ダンサーがレイとして身につけるのがどんな植物なのか、いくつかご紹介しましょう。ダンサーが身に付ける植物の意味を知り、ダンスとあわせてその背景に思いを馳せてみてはいかがでしょうか…。



te.jpg◎ティ・リーフ
ハワイアンの家の庭には必ずといっていいくらい植えられています。魔除けのパワーがあると信じられているんです。ティの葉はレイやパウ(スカート)に使われます。多くの人の前で踊るとき、ティの葉を身につけることでネガティブな気から身を護ることができるのだと言われます。


ohia01.jpgOhia02.jpg◎オヒア・レフア
フラ文化のシンボルのような存在なのがレフア。それはハワイの神話と密接な関係があるからです(その神話については今後の連載で詳しく書かせていただきますね)。フラ・カヒコ(古典フラ)の題材である神話のなかに登場する最初のフラ・ダンサーは、ホーポエという女性で、ハワイ島キラウエア山の溶岩の地面を緑で包む、オヒア・レフアの森の女神でした。フラ・ダンサーのルーツのような神聖な花であるレフアで作ったレイを身につけると、フラ・ダンサーなら誰もが身も心も引き締まる思いになります。


kukui.jpg◎ククイ
大きな数珠のような仕上がりのレイに使われているのは、ククイの木の実の中にあるナッツの殻。油分がいっぱいのナッツは火がつくため、昔はろうそくやトーチに使われていました。「光」「明かり」を象徴するククイの葉からは、頭に乗せるレイ・ポオが作られたりします。


pikake01.jpgpikake02.jpg◎ピカケ
ジャスミンの花です。小さく可憐な白い花を咲かせます。レイにするときはツボミを連ねます。高貴な香りのピカケは、ハワイ王国のプリンセス・カイウラニのお気に入りの花として知られます。彼女のことが歌われたフラ・ソングを踊るときは、長く連ねたピカケのレイを幾重にも束ねて首にかけます。


Crown.jpg◎クラウン・フラワー
形を良く見ると、花の名前の由来がわかります。花の中心部がまるで親指大の冠のような形をしています。上品な紫色のものと白いものがあります。ハワイ王国最後の国王、唯一の女王だったリリウオカラニのお気に入りの花として知られます。リリウオカラニをたたえる歌や、彼女によって書かれた歌を踊るときには、クラウン・フラワーのレイが良く使われます。


「フラ」が伝えること〜メレ・フラにのせて

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 Aloha kakou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。

01.jpg「フラはハワイそのものです。フラはこの国の歴史です。フラは正しく踊ればそれ自体が物語です。」
と言ったのは、フラ・マスターとして尊敬を集め、人間国宝にも選ばれたクムフラ、故ジョージ・ナオペ。フラ・ダンサーが音楽に乗せてただ腰を振って手をゆらゆらしていると思ったら大間違い。彼女たちは(彼らも)踊りながら何かを伝えるストーリー・テラーなのです。

有名なフラ・ソングにこういうタイトルの曲があります。
”Keep Your eyes on the Hands.”
「あなたの視線を手に向けて」という意味。
この歌はこう伝えます。

 フラ・ガールが踊るのを見るときは、視線に気をつけて
 美しい彼女の腰つきに心奪われてしまわないように
 視線はヒップではなくて手に
 だってストーリーを伝えているのは
 彼女の手の動き

02.jpg手話と言ってしまうと言い過ぎなような気がしますが、フラが手と身体と表情で歌の内容を表現しているのは確かです。そう、フラは歌なくして存在しません。言葉あっての踊りです。では、フラを踊るための歌、メレ・フラ(フラ・ソング)にはどんなことが歌われているのでしょう?それを回を追って例を挙げながらご紹介していきましょう。

「メレ・フラ」と一言で言っても、内容はいろいろです。いろいろなことが歌の中に描かれています。今回は一番わかりやすいタイプのフラ・ソング、特定の場所を描くいわゆる「ご当地ソング」について。

03.jpgカイマナ・ヒラというハワイアン・ソングがあります。
典型的な「ご当地ソング」です。
カイマナ・ヒラとはダイアモンド・ヘッドのこと、描かれているのはもちろんワイキキの風景です。
一番の歌詞はこんな内容です。

♪昨夜私たちは出かけました
♪ダイアモンド・ヘッドの美しい姿を見ました
♪ダイアモンド・ヘッドがそびえ立っていました
(Kaimana Hika by Charles E. King)

ワイキキのダイアモンド・ヘッドを歌うフラ・ソングにこんなのもあります。

♪レーアヒ、ラララ
♪カイマナ・ヒラ、ラララ
♪星降るマーマラ湾、ラララ
(Le-'ahi by Mary Pu-la'a Robbins)
※レーアヒはダイアモンド・ヘッドの旧名

♪誇らしげなダイアモンド・ヘッドにある灯台
♪高いところに立っている
♪海の見張り番
(Ha'aheo Kaimana Hila by Mary Pukui / Maddy Lam)

このような歌詞の歌がどのように踊られるのか、参考のためにこの動画を観てみてください。2010年メリー・モナーク・フラ大会ソロ部門優勝のパフォーマンスの前半が以上3曲を続けて踊ります。

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特定の場所を歌うご当地ソングは、その地のある時間帯、またはある時代の光景を、山や海や空、日差しや雨や風、花の香りなどをちりばめて描き残した、スケッチブックのように思えてきます。今後も、このようなメレ・フラの内容を順を追ってご紹介できたらと考えています。次回のフラナビ・コラムも、どうぞお楽しみに…。

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「フラが伝えること」Part2~ラブソング〜

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 Aloha kakou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。

 時代を問わず、国の東西を問わず、歌のテーマの中心にあるのは「愛」。万葉集の歌姫「額田女王(ぬかだのおおきみ)」も、J-Popの歌姫MISIAも、キング・オブ・ポップのマイケル・ジャクソンも、ハワイ王国のソングライター女王リリウオカラニも、ジャンルや時代を飛び越えた共通の感情を歌にした人たちです。

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 会いたい気持ち、抱きしめあえる喜びの気持ち、一人寝の切ない気持ち、届かぬ思い、人目を忍ぶ情事、愛するパートナーへの感謝の気持ちなどなど、人が人を愛する時に胸に抱えるいろいろな感情が、ラブソングに歌われてきました。

 フラ・ソングのなかにもたくさんのラブソングが存在します。「ハワイの人たちは、ラブソングにどんな感情を込めてどんな言葉にして歌い踊るのか」をテーマに、今回はハワイのフラダンサーに愛されるいくつかのフラ・ラブソングをご紹介しましょう。


◆寒い夜の孤独な男の気持ちを歌うフラソング

ケアリイ・レイシェルのバージョンでリバイバルした曲「エ・ピリ・マイ」は、最近日本のフラ・ダンサーにもよく踊られるラブソングです。

E Pili Mai
(Larry Lindsey Kimura / Cyril Pahinui)

あなたはどこにいるのだろう
夜の恋人
こんな寒い夜にわたしをひとりきりにして
愛しいあなた
そばに来て


daisuke02.jpg◆男を誘う女の気持ちを歌うフラ・ソング

多くのハワイアン・シンガーによって歌われる「ケ・アロハ」と「ミー・ネイ」は、大人の女性が踊るセクシーなフラ・ソングの定番です。

Ke Aloha
(Lei Collins / Maddy Lam)

わたしの胸に抱かれなさい
愛しい人
あなたの香りが誘う
夜の時間

Mī Nei
(Charles E. King)

私の頬を見て
あなたは知るでしょう
このやわらかさ
崖のようにまっすぐな背と
月のように明るい顔の
私に抱かれて
二人はあたたまる
この視線で
ハートを突き刺すわ
キスしあって
二人は満たされる


daisuke03.jpg◆夫が妻に贈るラブソング

比較的新しいフラ・ソングながら、多くのフラ・ダンサーのお気に入りの1曲として定着したウェルドン・ケカウオハの曲。赤いレフアの花という意味の「カ・レフア・ウラ」という歌は、ウェルドンが結婚12年目の奥さんを思って書いたもの。

Ka Lehua ʻUla
(Weldon Kekauoha)

そこにいる僕の愛しい人
山頂に咲いた赤いレフア
パナエヴァの森の中
イヌヴァイの風に抱かれて

優しい風の中
赤い羽根のケープに包まれた
あなたの美しさに
誘われてしまう
二人ひとつになろう
永遠の愛に結ばれて


daisuke04.jpg◆妻から夫へのラブソング

愛しい人を鳥にたとえたタイトルの歌「カ・イポ・レイ・マヌ」は、ハワイ王国の王カラーカウアに向けて、妻のカピオラニ王妃が贈ったラブソング。現代のフラ・ダンサーにも踊り継がれるこの歌には、悲しいエピソードがある。アメリカ本土への渡航に出ていたカラーカウアは、妻が書いたこの歌を聴くことなく、旅先で亡くなってしまった。

Ka Ipo Lei Manu
(Queen Kapiolani)

愛する想い
鳥の恋人

私の大切な人は
森に住む鳥

甘い思い出に
じっとしていられなくなる

帰ってくる日を思うだけで
幸せな気持ちに包まれる


ラブソングにもいろいろですが、こういう歌に合わせて素敵なフラを踊るために必要なのは…ブレのない美しい動きを支える年月を重ねた練習、そして、胸をときめかせたり締めつけたりする恋愛経験、といえるでしょうね。

結論:
ラブソングを素敵に踊れるフラ・ダンサーになりたかったら、練習して練習して、そして恋をしなさい(笑)!

このコラムで紹介した歌へのリンクはこちら。
http://www.facebook.com/hulanavihawaii

フラ最大の祭典「メリー・モナーク」とは?

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 Aloha kakou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。

005.jpg フラの競技会はたくさんありますが、なかでも存在感、規模ともに最大で、もっとも歴史が古いのがメリー・モナーク・フェスティバルのフラ競技会です。今年第50回を迎えるフェスティバル開催まであと数日に迫り、ローカル雑誌でも特集が組まれるなど、ハワイは今メリー・モナークの話題で盛り上がっています。そこで、今回はフラ競技会の最高峰、ハワイの言語と歌と踊りの祭典、メリー・モナーク・フラ大会についてご紹介しましょう。

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●メリー・モナークはいつ開催?

 メリー・モナーク・フェスティバルの開催日が毎年違うことを、不思議に思っている人も多いことでしょう。フェスティバルの開催期間は、米国の祝日、復活祭の日(イースター・サンデー)から1週間と決まっています。そして、この復活祭の日が変動祝日なのです。もともと太陰暦にしたがって決められた日で、春分の日の後にやってくる満月の直後の日曜日が復活祭の日です。そして今年は、春分の日が3月20日、その後の満月が3月26日、その直後の日曜日は3月31日、というわけで今年のメリー・モナーク・フェスティバルは3月31日からの開催なのです。

 メリー・モナーク・フェスティバルのメイン・イベントであるフラ競技は木曜、金曜、土曜の3日間で開催されます。今年は4月4日、5日、6日(ハワイ時間)です。会場はEdith Kanakaole Stadiumです。

★会場の住所&マップはこちらからチェック→865 Piilani St, Hilo, HI 96720


●メリー・モナーク・フェスティバルの歴史

 今年のメリー・モナーク・フェスティバルは記念すべき第50回、つまり最初に開催されたのは1964年でした。この第1回のフェスティバルからずっと開催地は変わらずハワイ島ヒロです。どうしてヒロなのでしょうか?

 その理由は、1960年にさかのぼります。この年の5月23日、ヒロを津波が襲いました。前日南米で起こった大地震を引き金にした津波でした。町は壊滅状態になってしまいました。3年後、規模は半分以下となってしまいましたが町はなんとか復活、でも経済はままなりません。そこで計画されたのが、ヒロにハワイ中の人を集める観光誘致のフェスティバルでした。そして1964年、第1回メリー・モナーク・フェスティバルが開催されたのでした。このフェスティバルにフラ競技が加えられたのは1971年。第1回の競技には9グループが出場。ハワイ文化の象徴としてフラが見直され、ハワイ文化復興運動が活発になった時代の機運もあって、フラ競技は年々拡大。20以上の男女フラ・グループが出場して4000席以上の客席を埋める、3日間に渡る競技として定着し、世界中からハワイ文化を愛する人が集まるフェスティバルとして現在に至ります。

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●メリー・モナークの名前の由来

 フェスティバルの名前「メリー・モナーク」は英語でMerrie Monarch、つまり「陽気な王様」という意味です。ハワイ王国時代、19世紀にデビッド・カラーカウアという王様がいました。西洋諸国からの宣教師や実業家の影響で衰退していた「ハワイの言語や文化」を復活させ、先住ハワイアンのプライドを喚起させた人として、ハワイアンに愛され続けています。国王の力を最大限に利用して伝統フラを復活させ、新たに西洋音楽を導入した新しいフラの流れを奨励し、フラを消滅の危機から救ったのが彼。音楽と踊りをこよなく愛したカラーカウア王の意志を引き継ぐことを目的として、彼のニックネーム「メリー・モナーク」がフェスティバル名となったそうです。フラを一言で表現した有名な彼の言葉です。

"Hula is the language of the heart and therefore the heartbeat of the Hawaiian people."
「フラは心の言葉、すなわちハワイ人民の心臓の鼓動そのものなのです。」

003.jpg●メリー・モナーク・フラ大会の内容

 木、金、土曜の3日間の競技内容は以下の通りです。

木曜:ミス・アロハ・フラ競技
女性ソロ部門の競技です。各ハーラウ(フラ教室)の代表として選ばれた女性がソロで踊ります。出場資格の最低条件は、年齢が18歳から25歳であること、未婚で子供を持たないこと、などです。
毎年10人前後が出場します。最初にカヒコ(古典)部門が競われ、続いてアウアナ(モダン)部門、審査、授賞式と続きます。カヒコ、アウアナの総合最高点のダンサーが、ミス・アロハ・フラに輝きます。

金曜:団体カヒコ競技
女性グループ、男性グループがランダムに出場する古典フラの競技です。今年は26組出場の予定。各グループの持ち時間は7分、オリ(詠唱)、カイ(入場の踊り)、メレ(演舞曲)、ホイ(退場の踊り)と4つのパートを時間内で競技します。打楽器とチャントに合わせて踊る、伝統的で神聖なフラが観られます。

土曜:団体アウアナ競技
前日の出場グループが同じ順番でステージに立ち、生演奏の歌と音楽に合わせて踊るアウアナ競技です。カヒコと同じく、持ち時間は7分。カイ(入場の踊り)、メレ(演舞曲)、ホイ(退場の踊り)と3つのパートを時間内で競技します。
アウアナ競技後、審査、授賞式が行われます。

下記各部門の入賞グループが発表されます。
・団体男性カヒコ部門
・団体女性カヒコ部門
・団体男性アウアナ部門
・団体女性アウアナ部門
・団体男性総合
・団体女性総合
・団体総合優勝

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●メリー・モナークの楽しみかた

 メリー・モナークのフラ大会を観るには3つの方法があります。ひとつめが現地会場で観る方法。そしてこれはもっとも困難な方法でもあります。メリー・モナーク・フラ大会の会場は座席数が4200席、その半分は出場チームとその身内に、残りの半分が一般客に割り当てられます。一般チケットは抽選応募制となっています。個人で応募して当選するか、チケットを確保した業者のツアーに参加するかのいずれかしか方法はありません。アメリカ本土や日本などからの応募者の数は年々増え続けていて、チケット購入はとても難しくなっています。ダンサーたちが身につけた草花のレイの香りや、会場の熱気、現地ならではの体験を一度は味わいたい、というのが多くのフラ・ダンサーの夢です。

 ふたつめは、ハワイで地元テレビの生中継を観る方法。KFVEという地元局が放映する現地からの生中継は、ステージ・パフォーマンスのほか、事前に制作された数々のショート・ドキュメンタリーを観ることができます。テレビならではの良さは、いくつかあります。まずは、やわらかいソファーなどでビールなど飲みながらくつろいで観られること(会場の席は冷たく堅くて快適とは言えないのです)。3日間とも4時間から6時間ほどの長時間に及ぶので、これは大きなポイントです。また、ズームするカメラの映像のおかげで、ダンサーの表情や衣装のディテールが楽しめます。手の震えまで見えて臨場感があります。

 3つめは、インターネットのストリーミング放送を観る方法。これなら日本でも観ることができます。ハワイ現地のテレビで観られるものと同じものがほぼリアルタイムで視聴できます。

ストリーミング放送は、KFVEサイトのリンクからどうぞ→

☆放送時間(日本時間)
 4月5日(金) 13:00~
 4月6日(土) 13:00~
 4月7日(日) 13:00~

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◇◇◇フラナビゲーター・ヌイダイスケさんからのお知らせ◇◇◇

■セミナーのお知らせ
6月から7月にかけて、日本全国のフラ教室を巡る「ワンランク上のフラ・ダンサーへ~90分でわかるフラ・ソング」セミナー・ツアーを計画しています。クラス単位で呼んでいただける教室/グループを募集中。ご興味があるかたはぜひお問い合わせください。

■ハワイ島フラ合宿
クムフラ・カワイカプオカラニ・ヒューエットから直接学ぶフラ・カヒコ合宿を11月に実施します。ハワイ島で5日間滞在して学ぶ10人限定のプログラムです。通訳&コーディネートは吉見大介。お問い合わせお待ちしています。

お問い合わせ:hulanavi@gmail.com
フラナビFacebookページ: www.facebook.com/hulanavihawaii


フラが伝える「ハワイの神話と女神たち1」

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 Aloha kakou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。第6回を迎えたフラナビコラム、今回は「フラが伝えること3」として、ハワイの神話と女神たち(前編)についてご紹介します。

 日本に古事記や日本書紀があるように、ハワイにはクムリポという創世記物語が存在します。クムリポによると、世界は暗闇と光が出会うところから始まります。海と陸地が分かれ、海の中に小さな命が生まれ始めます。小さな命から順番に大きな生物が生まれ続け、海も陸もいろいろな植物と動物の命で溢れます。それから神が生まれ、最後に人間が生まれます。
ハワイの父神は空の神ヴァーケア、そして母神は大地の神パパ。この二柱の夫婦神がハワイの島々を生み、カーネ、カナロアなどの神々を生み、デミゴッド(半神半人)マウイを生みます。古事記でいうなら、ヴァーケアとパパが日本の国土と神々を生んだ伊耶那岐命(イザナキノミコト)・伊耶那美命(イザナミノミコト)、マウイが暴れ者の須佐之男命(スサノヲノミコト)といったところでしょうか。

 このクムリポをはじめ、ハワイにはいろいろな神話が伝えられます。そして神話のなかには、たくさんの神々が登場します。
そんな神々の物語が、長い長い歴史のなかチャント・唄という形で伝えられてきました。フラの中でもフラ・カヒコと分類されるチャントと打楽器のリズムに乗せて踊られる伝統的なフラの多くが、そんな神話の物語を伝えるチャントを踊っているのです。

dai03.jpg 日本の神話にもたくさんの神々の存在が描かれます。古事記には、月の満ち欠けを支配する夜の神、月読命(ツクヨミノミコト)や、生みの母神を焼いてしまった火の神、火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)、噴火を鎮める女神、木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)、海の女神、豊玉毘売命(トヨタマビメノミコト)などが登場します。

dai01.jpg ハワイの神話にも、虹の女神、月の女神、夕焼け雲の女神、雪の女神、霧雨の女神、滝の女神など、たくさんの女神たちが登場します。なかでももっとも存在感のあるのが、火山と火の女神ペレです。今もマグマを流し続ける火山の島ハワイ島では、ペレの存在がとてもリアルに感じられます。キラウエア山頂で噴煙を上げている火口ハレマウマウが、ペレの現在の住処とされています。

 そのハワイ島で開催されるメリー・モナーク・フェスティバルのフラ大会で今年総合優勝した男性フラ・チーム、カワイリウラーがフラ・カヒコ部門で踊ったのもペレの物語を伝えるチャントでした。

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ʻO Kīlauea Noho Lulu
オ・キーラウエア・ノホ・ルル


 静かに暮らす家はキラウエア山、という意味のタイトル。
 キラウエアの火口を我が家にして深い眠りに落ちていたペレは、太鼓の鳴る音で目を覚まします。その太鼓はカウアイ島から聴こえてきます。音に誘われてペレのスピリットはカウアイ島へ旅をします。そこでフラの太鼓を叩く男に恋をします。すぐに彼と親密な関係になりますが、それはその後に続くペレの妹や他の女神たちを巻き込んでの壮大なドラマのほんのはじまりの部分なのです。

 そんな神話の一部を描くチャントに合わせて踊るフラは、こちらからご覧になれます。
 ※画像が見られない方はこちらからどうぞ→http://www.k5thehometeam.com/story/21896804/kawailiul-kne?clienttype=generic&mobilecgbypass



 次回はペレのほかに、ハワイのフラダンサーなら誰もが知る、女神のフラソングをいくつかご紹介します。お楽しみに。



◇◇◇フラナビゲーター・ヌイダイスケさんからのお知らせ◇◇◇

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フラが伝える「ハワイの神話と女神たち2」

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 Aloha kakou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。第7回の今回は、前回に引き続き、ハワイの神話と女神たち(後編)についてご紹介します。

 ハワイの魅力のひとつに、神話のなかの女神たちの存在があります。島の溢れる自然と一体である彼女たちは、私たち人間のように歌い、踊り、恋をし、傷つきながら、神話時代のハワイに生きていました。古典フラ、フラ・カヒコを踊るための多くの歌が、そんな女神たちの物語を題材にしています。

 前回のペレに続いて、今回はフラと関わりの深い女神を2人ご紹介します。
 (写真: ヒイアカの本"The Epic Tale of Hi'iakaikapoliopele")

Hiiaka_400.jpg

ヒイアカ
Hiʻiaka

 ペレ姉妹の末っ子、ヒイアカはペレのお気に入り。かわいい妹にペレが命じたのは、夢の中で出会い恋に落ちたカウアイ島のプリンスをハワイ島キラウエア火山のホームに連れ帰ること。行く手に多くの困難や妨害、出会いと別れが待つ冒険の旅に出たヒイアカ。あらゆるピンチも魔法で乗り越えるヒイアカのヒロインとしての活躍と、ヒーラーとしてのパワーが、ギリシャ神話にも匹敵する壮大さで描かれます。ヒイアカ自身がフラダンサーとして踊ったり、チャントを唱えるシーンもあるこの口承物語が、ハワイアンが歌い踊ってきた古典フラの源泉となっています。

 ヒイアカと関わりの深い、古典フラの歌にこんなのがあります。

Ke ha‘a lā Puna i ka makani
風吹くプナで踊る
Ha‘a ka ulu hala i Kea‘au
ケアアウの椰子の林
Ha‘a Hā‘ena me Hōpoe
ハーエナとホーポエが一緒に踊る
Ha‘a ka wahine
踊る女
‘Ami i kai o Nanahuki la
ナナフキの海で腰を揺らす
Hula le‘a wale
喜びの踊りを
I kai o Nanahuki
ナナフキの海辺で

(ケ・ハア・ラー・プナ Ke Ha‘a Lā Puna)
 
 これはペレとヒイアカの神話の中で、最初に登場するフラ・シーン。この時ペレは初めてフラを見て気に入ります。歌の中のホーポエはヒイアカと仲良しで、彼女にフラを教えます。


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ラカ
Laka

 古代よりフラダンサーが守り神として崇拝してきた女神は、ハワイの森の自然を見守る守護神でもあります。伝統を大切にするハワイアンにとって、森に入ることはラカの領域に踏み入ることを意味し、その前に彼女に捧げる祈りのチャントを唱え許しを請うことを忘れません。古典フラのダンサーたちは、ラカのスピリットの宿る草花をレイにして身につけ踊ります。カウアイ島にはラカを奉るヘイアウ(神殿跡)が今も残っています。

 フラダンサーが、レイのための植物を摘みに森に入る時のチャント

Noho ana ke akua I ka nahelehele
森の奥の神よ
Aia la, aia e I ke kīʻohuʻohu o ka ua kōkō
赤い雨の霧の中
E nā kino malu o ka nahelehele e malu hoʻi
その雨は森を護るために現れる
Noho ʻoe e Laka I kou kūahu ʻo wau no e
ラカよ、私の身体はあなたの化身

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◇◇◇フラナビゲーター・ヌイダイスケさんからのお知らせ◇◇◇

■フラレア最新号発売中!
これらの記事を担当しました。
 ・ミュージシャン・インタビュー音楽園 ネイサン・アヴェアウ
 ・クム・ヒューエットが語るチャントのマナ
 ・ナー・ホークー・ハノハノ・レポート



■ハワイ島フラ合宿
クムフラ・カワイカプオカラニ・ヒューエットから直接学ぶフラ・カヒコ合宿を11月に実施します。ハワイ島で5日間滞在して学ぶ10人限定のプログラムです。通訳&コーディネートは吉見大介。お問い合わせお待ちしています。

お問い合わせ:hulanavi@gmail.com
フラナビFacebookページ: www.facebook.com/hulanavihawaii


Nui Daisukeが選ぶフラ・プレイリスト1

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 Aloha kakou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。第8回の今回は「フラ・ナビゲーター Nui Daisukeのおすすめフラ・プレイリスト1」のご紹介をさせていただきます。

「百聞は一見にしかず」
フラを語るときにいつも思うこと。
いいフラに理屈はいらない。
すてきなフラダンサーの踊りは、ダイレクトに観る者の心に響きます。
フラに興味があるフラガール予備軍、あるいはハワイのフラに少しでも近づきたいと思っているフラガールに、聴いて、観て、感じてほしいフラ・ソングの動画をYouTubeからセレクトして紹介しましょう!

今回は、この人なくして現代のハワイアン・ミュージック&フラを語ることができないという、シンガー/クムフラのフラソングです。

【フラ・ソング1】

Kawaipunahele / Kealiʻi Reichel




 ハワイを代表するシンガーでありクムフラであるケアリイ・レイシェルのデビュー・アルバム「Kawaipunahele」(1994)のタイトル・トラック。
 映像はニューヨークの街中で撮影されたライブの模様。ハワイアン航空主催のイベントで、カジュアルな雰囲気のなかのパフォーマンスです。ケアリイの歌に合わせて踊るのは、彼のハーラウ(教室)のダンサーでインストラクターでケアリイの親戚であるヘノヘア。メリー・モナーク・フラ大会ソロ部門で優勝(2009)もしている彼女、さすが、どんな状況でもひきつけるフラを見せてくれます。観ているニューヨーカーたちがどんどん笑顔になっていく素敵な映像です。

 あなたのために、カワイプナヘレ
 枯れることのない愛しいわたしのレイ
 ひとつに結ばれる
 二人で戻ろう
 カワイプナヘレ

と歌うラブソングです。
2番の歌詞にある「ワイルク」はマウイ島の地名。
ケアリイが歌を書いた当時住んでいたエリアです。







【フラ・ソング2】

Ka Nohona Pili Kai / Kealʻ'i Reichel





 同じくケアリイ・レイシェルの曲。こちらはうってかわって、5000人の観衆を前に踊るフラ。2012年メリー・モナーク・フラ大会での一幕。前年のソロ優勝ダンサー、トリがフラ・シスターとともに踊るFrom A Dancer / Ka Nohona Pili Kaiのメドレー。すばらしく息の合ったフラ。ゆっくりと絶え間ないモーションが海辺の波のよう。そしてやさしく包容力のある表情が、心を穏やかにしてくれます。

 波しぶきが吹きつける
 風が鳴らすティーの葉音
 ささやく声が香りとともに
 わたしを呼び続ける
 アロハ、アロハ、愛しい思い出
 美しい、美しい、美しい海辺の家
 
と歌う1番から、2番、3番へと意味を読み解いて歌が生まれた背景を知ると、やさしく美しいモーションからいろいろなことが見えてきます。歌の意味を知って見ると、フラの良さがさらに身に染みてくるパフォーマンスなのです。(その良さを体験するためのセミナーを日本各地で実施中)






 今回は映像で楽しむハワイアン・ソングとハワイアン・ダンサーのフラ、ケアリイ・レイシェルの曲を2曲セレクトしました。
 フラ・プレイリスト紹介、次回もお楽しみに。


Nui Daisukeが選ぶフラ・プレイリスト2

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 Aloha kakou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。日本のフラ・ダンサーに、聴いて、観て、踊ってほしいオススメ曲を、フラ・ナビゲーターNui Daisukeが勝手に選ぶフラ・ソング・プレイリスト、シリーズ第2弾。前回のコラムでご紹介した第1弾に続き、「フラ・ナビゲーター Nui Daisukeのおすすめフラ・プレイリスト2」のご紹介をさせていただきます。

 フラ・ソングのなかには、ハワイの島々にある実在の場所を舞台にした曲がたくさん存在します。今回はオアフ島にある、滝が流れるマイナスイオンたっぷりの森に囲まれた場所を歌った、最近お気に入りの新しいフラ・ソングを2曲紹介しますね。

【フラ・ソング1】
Tuahine / Hapa






 この曲の舞台は、「トゥアヒネ」というタイトルから、オアフ島ホノルルにあるマノアの谷であることがわかります。なぜなら「トゥアヒネ」は、マノアに降る雨の名前だからです。マノアの雨の名前をタイトルにした、この美しい曲を書いたのは、HAPAのバリー・フラナガン。HAPAの最新アルバム「Tuahine」に収録された新曲です。
 
マノアを歌うフラ・ソングはいくつもありますが、これがマノア・ソングの最新曲ということになります。

 雲が飾るヴァアヒラは霧雨の中
 美しいその姿に酔いしれる
 清らかな雨滴のきらめきがこの胸に
 胸に抱くはトゥアヒネ

 誰よりも美しい
 あなたに捧ぐ、トゥアヒネ

 歌詞にある「ヴァアヒラ」は、マノアの谷を囲む東側の峰の名前。ハワイの神話に、この丘とマノアの風、雨、虹の関係を伝える物語があります。この伝説をもとに、虹の女神の美しい母親に捧げて「Tuahine」を書いたバリーは、ヴァアヒラの中腹に住むマノアの住人。マノア谷を愛してやまない彼が歌に込めた、この地を包むなんとも言えない優しいエネルギーがあなたにも届くはず。
 この歌について詳しくは、ぼくがバリーに取材して書いたフラレア最新号(2013年10月発売)の記事「ハクメレ~ソングライターのマナオ」をぜひご覧ください。








【フラ・ソング2】
Hāmama I Ka ʻIu / Mailani






 若手女性ハワイアン・シンガー、マイラニの最新アルバム「Manawa」に収録のオリジナル・ソング。初めて聴いたときにグッときて、それから何度聴いても飽きない不思議な曲。タイトルにある「ハーママ」は、オアフ島ウィンドワードのコオラウの山奥に流れる滝の名前。1時間ほどの険しいトレッキングでたどり着く、その滝の美しい景観とこの場所のマナの強さからインスピレーションを受けて書かれたという。

 どうしても、もう一度あなたに会いたい
 日の出から日の入りまで
 雄大に立つ姿がコオラウの山肌に
 ハーママ、神々しい

 実際にハーママの滝で撮影されたミュージック・ビデオの映像も美しいですね。ビデオの後半に登場するクムフラ・カプア・ディレリと彼女のハーラウのメインダンサーたちのフラも素敵です。
 これから人気のフラ・ソングになりそう。


 オアフ島を舞台に作られた、おすすめの2曲。いかがでしたか?これからも、様々な角度からフラの魅力をみなさんにお伝えしていきたいと思っています。次回のフラナビ・コラムも、どうぞお楽しみに!

Nui Daisukeが選ぶフラ・プレイリスト3

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 Aloha kākou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。日本のフラ・ダンサーに、聴いて、観て、踊ってほしいオススメ曲をぼくが勝手に選ぶフラ・ソング・プレイリスト、シリーズ第3弾。これまでのコラムでご紹介した第1弾第2弾に続き、「フラ・ナビゲーター Nui Daisukeのおすすめフラ・プレイリスト3」のご紹介をさせていただきます。

 フラ・ソングのなかには、ハワイの島々にある実在の場所を舞台にした曲がたくさん存在します。今回はハワイ島にある山の山頂に住むと言われる女神をたたえるフラ・ソングを紹介します。


◎雪の女神のフラ・ソング

 冬になるとハワイでも雪が降る場所があります。ハワイ島マウナケア山の山頂です。マウナケアに雪を降らしているのは、「ポリアフ」という名前の女神だとハワイアンは伝えます。

 ハワイ神話の女神たちのなかでも、もっとも美しいとされるポリアフですが、彼女は”傷心の女性”です。かなわぬ恋に傷つく雪の女神の物語にインスパイアされたフラ・ソングが何曲も存在します。ここで代表的な曲をご紹介しましょう。

ポリアフ / カ・エハ・ケ・アロハ
Poliʻahu / Ka ʻEha Ke Aloha





Poliʻahu
 

Ka ʻeha ke aloha
 



 この動画のフラダンサーが踊るのは、「ポリアフ」と「カ・エハ・ケ・アロハ」。切ない表情で踊るこのフラソングがどんな歌なのか、歌詞の一部を見てみましょう。

「ポリアフ」

 ポリアフが流す涙
 愛に心を痛めて
 別れの悲しみ
 アイヴォヒクプア

 愛しい思い出
 去った日々
 愛する人はいない
 ここにひとりきり

 戻ってきて
 愛しい人

 「カ・エハ・ケ・アロハ」

 わたしはここ、愛しい人
 そびえ立つ山の頂
 冷たいリリノエの雨のなか
 凍てつくマウナケア

 涙が流れる、あなたを思い煩って
 涙が流れる、愛しくて


 「ポリアフ」の歌詞にある”アイヴォヒクプア”とは、ポリアフが愛したカウアイ島のプリンスの名前。そして「カ・エハ・ケ・アロハ」にある”リリノエ”はマウナケア山に降る冷たい霧雨の名前。リリノエはポリアフの妹の名前でもあります。ポリアフを踊るダンサーの衣装の色は、ほぼ例外なく白。もちろん雪をイメージしてのチョイスです。

 この2曲を書いたのは、クムフラ、カワイカプオカラニ・ヒューエット氏。歌詞にぴったりの切ないメロディーで、どちらもフラダンサーに大変人気の曲です。ヒューエット氏がハワイ語で書くハワイ神話の女神たちに捧げる歌は、多くのハワイアン・アーティストたちによってレコーディングされ、フラダンサーに愛されています。

 ここでもう一曲、ヒューエット氏がマウナケアの雪の女神に捧げて書いた最新のポリアフ・ソングのヒット曲を紹介しましょう。フラダンサーに人気のハワイアン・バンド、ワイプナがレコーディングして数々の音楽賞を受賞した曲です。作者であるヒューエット氏本人が踊る映像を観てください。

エ・イケ・イ・カ・ナニ・ア・オ・ポリアフ
E ʻIke I Ka Nani A O Poliʻahu




●E ʻIke I Ka Nani A O Poliʻahu




 美しいあの女性(ひと)はポリアフ
 寒空の下、マウナケアの雪のなか

 崇め讃えられる女性
 あなたを飾るマーマネの花、パリラ鳥のお気に入り

 あなたの愛が霧のように心を包む
 雲にまもられた静かな場所で


 マーマネはマウナケアの山腹で見られる黄色い花、そしてパリラ鳥はマーマネの実に集まる頭の黄色い小鳥。どちらもマウナケアの象徴的存在です。

 標高4205メートル、ハワイ最高峰の山マウナケア(Mauna Kea)は白い(Kea)山(Mauna)という意味。古くはマウナ・ア・ヴァーケア(Mauna A Wākea)と呼ばれていたと言われています。ハワイ人類の父神である空の神ヴァーケアの山、というわけです。その昔、神の領域にもっとも近いマウナケアの山頂には、位の高い王族しか訪れることが許されなかったそうです。

 冬にハワイ島ヒロ行きの飛行機に乗ると、マウナケアを横切る機内から同じ視線の高さで雪に包まれた山頂を見ることができます。ポリアフに思いをはせる絶好の機会です。

 Nui Daisukeセレクトのプレイリスト第3弾、 いかがでしたか?これからも、様々な角度からフラの魅力をみなさんにお伝えしていきたいと思っています。次回のフラナビ・コラムも、どうぞお楽しみに!

Nui Daisukeが選ぶフラ・プレイリスト4

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 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。

 日本のフラ・ダンサーに、聴いて、観て、踊ってほしいオススメ曲をぼくが勝手に選ぶフラ・ソング・プレイリスト・シリーズ第4弾となる今回は、フラワー・ソングをセレクトしました。

 たくさんの花が咲き、いつもどこからか花の香りが風に薫るハワイには、数え切れないほどのフラワー・ソングがあります。今回はハワイの美しい花々の歌を踊るフラダンサーの動画をYouTubeからセレクトして紹介します。


◎オハイ・アリイ・カルヘア
 ʻOhai Ali'ʻi Kaluhea







ʻOhai Ali'ʻi Kaluhea / Holunape

♪香り高いオハイ・アリイ
♪甘く香る尊い天国のレイ
♪美しいあなた、私の宝物
♪愛のレイ、気高き王族のレイ

という内容の美しい曲。ハワイアン・バンド、ホルナペの演奏に合わせて踊るのは、2002年のミス・アロハ・フラ、マリア・ピーターセンさんです。

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オハイ・アリイ

 街中でも比較的見つけやすい木で、シーズンのときには黄色か赤色の花を鮮やかに咲かせるオハイ・アリイ。(オハイ=マメ科の木、アリイ=王族、ハワイでは黄色と赤色は王族の色とされ、鳥の羽で作った王族が着るレイやケープもこの2色で作られました。)

 ハワイで見られる多くの花が歌になっていますが、オハイ・アリイが歌われたトラディショナル・ソングで知られているものはありませんでした。レイにするととてもきれいなこの花をたたえる歌がないことを残念に思い、なら自分が書こうと自ら作詞作曲したのがクアナ・トレス・カヘレ。オリジナル・レコーディングはハワイアン・バンド「ホルナペ」によるもので、彼らのセカンド・アルバム「Āhea? ʻĀnō!」(2008)に収録されています。


カ・レフア・ウラ
Ka Lehua ʻUla










Ka Lehua ʻUla / Weldon Kekauoha

♪そこにいる僕の愛しい人
♪山頂に咲いた赤いレフア
♪パナエヴァの森の中
♪イヌヴァイの風に抱かれて

♪あなたをいつも可愛がりたいんだ
♪僕の大切な愛しい人
♪あなたのことばかり思って
♪ハートはどきどきしているよ

 多くのフラ・ダンサーのお気に入りの1曲として定着したウェルドン・ケカウオハの曲。動画は2008年のメリー・モナーク・フラ大会ソロ部門に出場したアリ アナ・セイユのフラ。「赤いレフアの花」という意味の「カ・レフア・ウラ」という歌は、作者でシンガーのウェルドンが結婚12年目の奥さんに捧げて書いた ものなんです。

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レフア

 以前、雑誌フラレアの記事のために取材した際、この曲を踊る日本のフラ・ダンサーへ作者からのアドバイスかメッセージを、というリクエストにウェルドンはこう答えてくれました。「僕はクムフラじゃないから踊りに関して何か言える立場ではないけど、ひとつだけ。踊るときにはあなたの一番大切な人のことを思いながら、その人のために心を込めて踊って。僕のそういう気持ちを歌にした曲だから。」

 Nui Daisukeのフラナビコラム、今回はおすすめフラ・ソング・プレイリスト・シリーズ第4弾として、ハワイの花を踊るフラダンサーの動画を2曲セレクトして解説しました。
 次回のフラナビ・コラムもお楽しみに。
 

フラの祭典メリー・モナーク2014感動シーン

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Aloha Kākou!
Nui Daisukeがお届けするフラ・コラム、今回はつい先日ハワイ島で開催されたメリー・モナーク・フェスティバルのフラ大会で優勝したグループと曲についての解説です。

まずはフラ専門用語の意味を押さえておきましょう。
 メレ=歌
 フラ・カヒコ=古典フラ
 フラ・アウアナ=モダン・フラ
 ワヒネ=女性
 カーネ=男性
 ハーラウ=フラのスクール
 クムフラ=ハーラウで弟子にフラを伝える師


●ミス・アロハ・フラ2014
 3日間に渡って開催されるメリー・モナーク・フラ大会の初日はソロ部門。大会出場ハーラウのなかから10数校から選ばれたダンサーが、たったひとりでカヒコとアウアナをそれぞれ1曲ずつ踊ります。最初にカヒコが順番に踊られ、次にアウアナが同じ順番で踊られます。今年の出場者は全部で13人。計26曲のパフォーマンスの後、審査員の得点表をもとに出された順位の結果が発表されます。

 今年、ミス・アロハ・フラに選ばれたのは、6番目に踊ったケアロヒラニさんでした。
 オアフ島のクムフラ、トレーシー&ケアヴェ・ロペスのハーラウから出場した彼女が踊ったのは、カヒコが「ア・カ・ライ・アウ・イ・マウリオラ」。カメハメハ系王族プリンセス・ルースをたたえるサンライズ・ソング。朝日を象徴する黄色の衣装と黄色いレフアのレイを身につけて、堂々とした落ち着きのあるフラを見せました。そしてアウアナで踊ったのが「ケ・アラ・カウ・イ・ホニ」。森の中のかぐわしい香りがテーマの歌。花やシダにたとえた恋人と夜に愛し合う情景をほのめかす大人のフラソングを、しっとりと踊りました。幾重にも連ねたレイはクラウン・フラワーのレイでした。

カヒコ「ア・カ・ライ・アウ・イ・マウリオラ」の動画はこちら
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アウアナ「ケ・アラ・カウ・イ・ホニ」の動画はこちら
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●団体カヒコ
優勝:カ・ラー・オーノヒ・マイ・オ・ハエハエ
今年ミス・アロハ・フラを輩出したオアフ島のクムフラ、トレイシー&ケアヴェ・ロペスのワヒネ・チームが踊ったのは「ヘ・アロハ・ノー・ナープア」。
カラーアウア王のチャントで、ハワイ島の地名や花、雨、泉などの自然の美しさが歌われます。

♪ヘ・アロハ・ノー・ナー・プア、ナー・プア・オヘロヘロ♪
(愛する花々、ピンクの花々)

という歌い出しのメレを、白のトップとピンクのパウ(スカート)、レフアのレイという衣装で踊りました。安定感のある正統派でトラッドなフラで高得点。

優勝:カ・ラー・オーノヒ・マイ・オ・ハエハエの動画はこちら 03.jpg

●団体アウアナ&総合
優勝:ハーラウ・オ・ラカ・イ・カ・ヒキナ・オ・カ・ラー
今年総合優勝に輝いたのは、オアフ島のクムフラ、カレオ・トリニダッドのカーネ・グループでした。
彼らが踊ったのはタヒチアン・テイストの軽快なメレ、「ホイ・ケ・アロハ・イ・ライアテア」。
ハワイ伝統文化の象徴でもある遠洋航海カヌー、ホクレアが1992年に行ったハワイからライアテア、ラロトンガへの航海を記念して書かれた曲を、ピンク・シャツと緑のティーリーフ・スカートという鮮やかな衣装で踊り、会場に盛大な歓声をわき起こしました。

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 ハワイ島ヒロで開催されるフラ最大の祭典、メリー・モナーク・フェスティバルのフラ大会は、限られた席数(5000足らず)と年々高まる世界的なフラ人気によってチケット入手は非常に困難になっています。

 どうしても生でメリー・モナーク・ダンサーたちのフラを観てみたい!そんなあなたには、10月に東京で毎年行われる「フェスティバル・ナー・ヒヴァヒヴァ・ハワイ」コンサートに行くことをおすすめします。ぜひチェックしてみてくださいね。

★フェスティバル・ナー・ヒヴァヒヴァ・ハワイ
オフィシャル・サイト 

 それではみなさん、次回のフラナビ・コラムもお楽しみに!


【フラナビゲーター、Nui Daisukeからお知らせ】

まずはこちらをご覧ください。



ハワイで撮影・製作され、全米各地で上映されている話題のフラ映画が日本上陸間近!
自身がフラダンサーであるケオ・ウールフォード監督とともに
日本各地で上映イベントを計画中。
実施は7月上旬の予定。
すべてのフラダンサーに観てもらいたい映画「The Haumāna (ハウマーナ)」。
日本各地での上映日時は日本語版Facebookページで順次発表!
ぜひチェックしてください。(日本語字幕付きトレーラーあり)

●映画The Haumāna ハウマーナFacebookページ(日本語)
www.facebook.com/TheHaumanaMovieJapan

●映画The Haumāna Facebookページ(英語)
www.facebook.com/TheHaumanaMovie

Nui Daisukeが選ぶフラ・プレイリスト5

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 Aloha kākou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。

 日本のフラ・ダンサーに、聴いて、観て、踊ってほしいオススメ曲をぼくが勝手に選ぶフラソング・プレイリスト・シリーズ、第5弾の今回はハワイ映画「The Haumāna(ハウマーナ)」挿入歌をご紹介します。

Haumana-Poster.jpg 【ハワイ映画「The Haumāna(ハウマーナ)」とは?】
 日本でのフラ人気に拍車をかけた大ヒット映画「フラガール」は、個人的にかなりお気に入りの映画でした。ただ、ハワイで踊られる伝統フラに思い入れのあるぼくとしては、ハワイを舞台にハワイの人の目線で描かれたフラダンサーのストーリーを映画で観たい! という願望がずっとありました。そんなぼくの願望を見事に形にしてくれたのが「ハウマーナ」です。

 どんな映画なのか、まずは予告編の動画をご覧ください。


 この映画の主人公は、ワイキキで観光客向けのショーのステージに立つエンターテイナー、ジョニー・ケアロハ。ショーの人気は下降気味で、自信を失いつつある彼にさらなる苦難、ハイスクールの男子生徒グループにフラを教え大会に出場、という命題が降りかかる。思いがけない命題に向き合う彼と、なかなか心を開いてくれない男子生徒たちが織りなす笑いあり涙ありのエピソードのなかに、ハワイの人たちが大切にする伝統文化フラのエッセンスがちりばめられています。

 ちなみに映画タイトルの「ハウマーナ」はハワイ語で、弟子、生徒、教え子という意味。全編ハワイ撮影の自主制作映画であり、ハワイや米本土での上映が好評を呼び、各地のフィルム・フェスティバルで数々の賞を受賞。そして先月、米国でDVDがリリースされ再び話題を集めています。

 ハワイ地元テレビ局のニュース・レポートです。

 日本でも東京・横浜・名古屋・大阪・福岡での限定上映イベントが7月上旬開催されることが発表されると、チケットは各地で売り切れ続出の大人気。ケオ・ウールフォード監督とぼくとで巡った上映イベントツアーはおかげさまで大成功でした。
イベントツアーの様子はこちら>>

 日本でもハワイとフラを愛する人たちの心をつかんだ「ハウマーナ」。見どころはいろいろありますが、ハワイの美しい海や森の景色、ハワイアン・ダンサーたちのフラ映像、そしてもちろん本編で流れるハワイアン・ミュージックにぜひ注目して欲しいと思います。また女子には、ロコボーイ・ダンサーたちの屈強な肉体美もオススメポイントです(笑)。

【Aloha Aku Aloha Mai(アロハ・アク・アロハ・マイ)】


 ハワイ音楽界の重鎮ロバート・カジメロによる「アロハ・アク・アロハ・マイ」。映画ではエンディング・ロールで流れ、ハワイのフラに思いを馳せながら余韻にひたることができる、心にしんみりと沁み入る曲ですよ。ミュージック・ビデオは、ハワイの森で踊るフラダンサーたちの映像が素敵ですね。

♪マノアにトゥアヒネの雨がやさしく降る
♪天国の涙のように
♪愛は与えられ、愛は受けとめられる

 美しい歌詞を素晴らしい歌声で歌い上げているロバート・カジメロは、ミュージシャンとしてだけでなく、クムフラとしても活躍するハワイアン。映画制作にもアドバイザーとして関わった彼、この曲の振り付けを教えるワークショップも各地で行っているようで、今後注目のフラソング・レパートリーとなりそうです。

「ハウマーナ」サウンドトラックCD


【ハウマーナ日本上映イベントのお知らせ】
 7月の上映イベントが話題を呼び、各地から寄せられたラブコールにこたえて、日本上映イベント第2弾、第3弾を実施します。第2弾は8月に東京で、夏休み5日間限定上映。そして9月には北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国の各地方10都市で1日限りの上映イベントを開催予定です。

●東京会場●
限定上映期間:8月11日(月)〜8月15日(金)
新宿と六本木での上映詳細&チケット購入はこちらから>>

●そのほかの会場●
下記Facebookページなどで、随時情報を更新し、詳細を発表していく予定ですので、ぜひチェックしてみてください。

☆映画The Haumāna ハウマーナ(日本語)
www.facebook.com/TheHaumanaMovieJapan
監督・脚本・制作:ケオ・ウールフォード
www.facebook.com/KeoWoolfordPage
☆フラナビ・ハワイ
www.facebook.com/hulanavihawaii
日本上映イベント・プレゼンター:吉見Nui大介
www.facebook.com/NuiDaisuke

 ハワイのフラの素晴らしさを再発見しに、ぜひ観に来てください!

今こそ女神PELEについて考える

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 Aloha Kākou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。

 今回のフラナビ・コラムでは、日本でもニュースで伝えられたこの話題を入口にして、フラの原点になっているハワイアンの考え方、価値観について触れてみたいと思います。

●溶岩流に女神をみるハワイアン

 ハワイ島パホア地区の村を溶岩流が襲う。
 そんなニュースが日本に伝えられました。そのニュースの伝え方と受けとめられかたに違和感を感じました。ニュースはハワイ島の溶岩流を突然降ってわいた大災害のように伝え、溶岩流は人の生活を脅かす悪で、そこに住む人たちは自然災害にあったかわいそうな被害者、そんな見当違いなリアクションが多数をしめているようだったからです。でも、ここで大袈裟にセンセーショナルな伝え方をするメディアや、先住ハワイアンの自然観への理解のなさへの批判をするのはやめておきましょう。

 今回たまたま流れの方向が、人が暮らす集落に向かったことで騒ぎになり、人工的に溶岩流をせき止めたり流れを変えたりできないか、という議論が交わされました。そのとき、そのエリアに住むネイティブ・ハワイアンはこんな意見を伝えました。これこそ、フラを踊り伝えるハワイアンの自然観なのだと思います。

 「そもそも私たちは皆、ここが溶岩の場所だと知って住んでいるはずです。それをペレと信じるか、科学的に証明されている溶岩として見るかに関わらず、その流れを変えることなどしてはいけない。母なる自然の営みにケチをつけるなんておかしな話です。それはまるで『月明かりがまぶしすぎるから、あの月をどこかに移動させろ』と言っているようなものです。現実的になってください。私たちがやらなければいけないこと、それは助け合うことです。」

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ハワイ島キーラウエア火山にあるハワイ火山国立公園内の火口ハレマウマウ。
ペレの住処とされる神聖な場所



●ペレをたたえる唄

 フラナビ・コラム#6「フラが伝えるハワイの神話の女神たち1」でも書きましたが、ハワイアンは自然のなかに神をみて、そんな神々のことを伝える神話を生みました。その神話を題材に物語を伝える手段のひとつとして「HULA」が踊られます。

 ハワイの自然に宿る女神たちのなかでも、もっとも存在感があるのがキーラウエア火山の火口に住むといわれるペレです。すべてを呑み込んでしまう溶岩流を流すペレは、人々にとって脅威です。そんなペレに対するネイティブ・ハワイアンの神聖観というのがどういうものなのか、今回のハワイ島溶岩流騒動で少し見えたのではないでしょうか。

 ペレをたたえる唄は、古典フラの定番です。ではそれがどんな踊りでどんな内容の唄なのか、以下をご覧ください。



 フラ・ハーラウ・オ・カムエラ、2006年のメリー・モナークで踊った「キーラウエア」というチャント、歌詞はこんな内容でペレをたたえています。

 A ka luna o Kīlauea
 I ke ahi a ka wahine

 Haʻa ana ka wahine Pele
 ʻŪhi ʻūhā mai ana ea

 Nome ana ʻo Pele i Puna
 Aia ka palena aʻi kai ʻeā

 He inoa nou aʻe Pele ʻeā
 Ka wahine noho a i Kīlauea

 Hoʻi nō e ke kapu i Kīlauea
 E ola mākou a mau loa

 He inoa nō Pele

 キーラウエア山頂に
 住んでいる火の女神

 女神ペレは動く
 地を焼き音を立てながら

 ペレはプナへと向かう
 最後に海に流れ落ちる

 ペレの名を伝える
 キーラウエア山頂に住む女神

 神聖に保つキーラウエア
 そして我らは永遠に存続する

 ペレの名の下に


daisuke_lava.jpg 溶岩はペレそのもの。観光客が溶岩を持ち帰るとペレの破壊と再生のエネルギーとともに身の回りに災いが起こる、という迷信があります。そっとしておくのが賢明です。


●●●お知らせ1●●●

ハワイでフラを踊るイベント「フラ・ホオラウナ・アロハ2015」参加説明会&フラナビゲーターNui Daisuke「フラレッスンで役立つフラソング・セミナー」
12月8日に東京で開催。
参加費無料。
予約、問い合わせはこちら。
www.hoolauna.com/index.php/news/11696.html

●●●お知らせ2●●●

9月に日本各地で上映され話題となったフラ映画「ハウマーナ」追加上映イベント決定!
12月19日 アロハヨコハマにて
詳細はこちらで発表されます。
www.aloha-yokohama.com/2014winter/

「ハウマーナ」がKeo Woolford監督&フラナビゲーターNui Daisukeとともに沖縄上陸!
1月に九州~沖縄で上映イベント計画中。
フラナビ・ハワイFacebookで最新情報チェック。
www.facebook.com/hulanavihawaii

厳選フラ・プレイリスト6「歌の贈り物」

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Aloha kākou!
フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。

ハワイの人がこう言うのを何度か耳にしたことがあります。
「個人が受け取ることのできる、ハワイでもっとも価値のあるプレゼントは、その人のために書かれた歌です。」

実際、少なくないポピュラーなフラソングが、特定の個人に贈られた歌のプレゼントであることを、ハワイのフラダンサーは知っています。
今回のプレイリストはそんなフラソングを2曲ご紹介しましょう。

●Pua ʻĀhihi プア・アーヒヒ



日本でも公開されたドキュメンタリー・フィルム「ワンヴォイス」でおなじみ、カメハメハ・スクール・ソングコンテストでの1シーン。2007年の大会の映像に映し出されるのは、ロコガール高校生が踊るクラシック・フラソング「プア・アーヒヒ」です。

フラダンサーなら誰もが知るこの曲を最初にレコーディングしたのはカハウアヌ・レイク・トリオ。51年前(1964年)にリリースされた「Hawaiian Style」というアルバムに収録されています。この曲は後にカハウアヌ・レイクの奥さまとなるクムフラ、マイキ・アイウに贈る歌として、カハウアヌのために書き下ろされたと伝えられています。作曲はマディー・ラム、作詞はメアリー・カヴェナ・プクイ。ハワイアン界のレノン=マッカートニーとぼくが勝手にたとえているソングライター・チームの数ある名曲のひとつです。

♪求めるのはあなた、アーヒヒ
♪私の愛で優しく愛でるレイ

という歌い出しで、特別な人への恋心が描かれます。
タイトルにもある「アーヒヒ」は高い山の尾根でしか見ることができない赤い花の名前。その花が手が届かない憧れの人を象徴しています。
アーヒヒの花の香りに心乱れ、山頂に咲く花のようなあなたは私の憧れだ、と歌います。

♪こっちへ来て、二人ひとつに
♪あなたの胸で温めて

とても色っぽい歌詞のラブソングですが、動画のロコガールたち、高校生ながらとてもセクシーにこの曲を表現していますよね。



●Lawakua ラヴァクア

daisuke02.jpg【動画はこちら>>】http://youtu.be/OWmosyhcsjQ

ナプア・グレイグのデビュー・アルバム「Pihana」(2007)に収録された、ナプア自身のオリジナル曲で、多くのフラダンサーに愛されている人気フラソングです。こちらも特定の人に贈られた歌です。

歌詞に描かれるのは、美しい山と、香り高いシダが茂る森、森を潤す雨の葉音、そして心の支えになっている大切な人への思い。

作者でシンガーのナプア自身によると、この歌は彼女の姉であり、ともにハーラウを運営するクムフラ、カフルさんに贈るために作られたそうです。タイトルのハワイ語Lawakuaは「バックボーン」という意味があるとのこと。カフルさんはまさにナプアさんにとってのバックボーンのような人、そこでハワイアンとして最高の栄誉である歌の贈り物をしたかったと語っています。

美しい姉妹愛から生まれた美しいメロディーとフラ、心動かされるわけですね。



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フラナビ・ニュース
●ハウマーナ上映イベント

daisuke01.jpgフラダンサー必見のハワイ映画「ハウマーナ」上映イベントが以下のスケジュールで行われます。中国・九州地方のフラダンサーのお越しをお待ちしています。
ケオ・ウールフォード監督とともにプレゼンターとしてぼくもイベントに参加します。

2/25(水)午後7時イオンシネマ防府
2/26(木)午後7時イオンシネマ岡山
2/27(金)午後7時イオンシネマ熊本
2/28(土)午後7時イオンシネマ佐賀大和

全席指定チケット予約販売は各劇場窓口にて、2月19日より開始予定。
大スクリーンと極上のサウンドで楽しめるシアター上映のこの機会をお見逃しなく!

イオンシネマ劇場情報はこちら
www.aeoncinema.com/theater/
今後の最新情報はこちらでチェック!
www.facebook.com/TheHaumanaMovieJapan


●Nui Daisuke お話し会

フラがもっと深くなるハワイの感じ方
「見て・聞いて・感じるハワイの教え」
カジュアルな雰囲気のなか、食事とドリンクとともにお楽しみください。

日時:3月7日(土)17:00/19:30(各回入れ替え制)
場所:Sean's Kitchen
千葉県浦安市堀江4-1-37
金額:4000円(スペシャルプレート&1ドリンク付き)
予約&お問い合わせ:info@seanskitchen.jp 047-729-3567
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聖なる山、マウナケアをたたえるフラ

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Aloha kākou!
フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。

あなたはすでにご存知でしょうか?
ハワイ島マウナケア山頂の天文台建設が、ハワイで論議の的になっていることを。

まずこのフラ動画をご覧ください。

Halau Na Lei Kaumaka O Uka at Mauna Kea performing Manono amid Demonstration Against TMT




この動画が撮影されたのは今年4月。
場所はマウナケア山頂近く。
踊ったのはマウイ島のフラ・ハーラウ、Halau Na Lei Kaumaka O Uka。
天文台建設予定地で座り込み抗議運動をしている活動家グループをサポートするデモンストレーションとして踊られました。

4月上旬にネイティブ・ハワイアン、フラ・コミュニティーを中心として多くの人を巻き込み激化した反対運動によって、建設開始が延期になっているその天文台とは、史上最大規模を誇るTMT(Thirty Meter Telescope)。

ハワイのフラ・コミュニティーの人々の多くが、天文台建設に反対しているのはなぜだと思いますか?

ひとつには、水源や絶滅危惧種を守るためです。
また、山頂は古代の先祖が眠る墓地でもあるからです。
そして、マウナケアはハワイアンにとっての神の山だからです。

ハワイ人の祖先をたどると行き着く父神が空の神ワーケア(ヴァーケア)。
マウナケアという名前は、白い(ケア)山(マウナ)という意味があると同時に、ワーケアの山(マウナ・ア・ワーケア)を語源とするとも伝えられます。

ハワイで最も空に近い場所、4000メートル級の山頂には冬、雪が積もります。
そこには雪の女神ポリアフが祀られています。

ポリアフをたたえて、ハワイの人はフラを踊ります。

Merrie Monarch 2014
Miss Aloha Hula - Auana -
Poliʻahu I Ke Kapu
Melia Kauʻikeonalani Carmen Taganast



ハワイのフラダンサーが神聖視している山のこと、その山を護ろうと立ち上がっている人たちがいること、日本のフラダンサーにも理解していていただけたら嬉しいです。
ハワイのフラダンサーが反対しているTMT建設には、日本も関わっています。


日本のフラダンサーが意思表示できる場所を作りました。ここにあなたの一言プラカードを自由に投稿してください。ハワイの人たちに、日本のフラダンサーもサポートしていることを知らせます。
https://www.facebook.com/ProtectMaunaKeaJapan


■■■吉見nui大介・セミナー&トークイベントのお知らせ■■■

daisuke01.jpg5/29~6/7 セミナー&トークイベント・ツアー
名古屋~大阪~熊本~広島~高松~酒田~新潟

次回日本滞在での吉見Nui大介講演・セミナー・トークイベント情報です。
たっぷりシェアするハワイを感じに来ていただけたら嬉しいです。

※ツアーの日程、詳細はこちらでもチェックを!>>

●5月29日(金)&30日(土) 名古屋 
JST NAGOYA HAWAIʻI Festival
ハワイ州観光局公式アロハプログラムのハワイ講座

日時:  5月30日(土)13:00〜
会場: 名古屋テレビ塔3階スペース
内容: アロハプログラム初級検定の講義&テスト
所要時間: 90分
参加費: 無料
詳細: http://cte.jp/sp/hawaii-fes/ws.html?contentC


●5月31日(日) 大阪 
ALOHA SUMMER FESTIVAL in Osaka 2015
ハワイ州観光局公式アロハプログラムのハワイ講座

日時: 5月31日(日)①14:00~15:30(初級)、②16:00~17:30(中級)
会場: 梅田スカイビル会議室 タワーウエスト22F-A
内容: ①アロハプログラム初級検定の講義&テスト
     ②アロハプログラム中級取得者向けセミナー
所要時間: 90分
参加費: 無料(申し込みはファックスで)
申し込み用紙: http://cte.jp/sp/hawaii-fes/ws.html?contentC
詳細: www.aloha-sf.com/


●6月5日(金)高松
ALOHA LIFE PROJECT Vo.1〜Nui Daisukeのトークイベント〜

日時: 6月5日(金)17:05 OPEN
会場: The PALMS 香川県高松市瓦町二丁目9-7 087-862-3444
参加費: 3500円 1D付 ※別途でアサイボウル.パンケーキ.ロコモコなどハワイアンFOODも楽しめます。
詳細: https://www.facebook.com/events/101743463493057/


●6月6日(土)酒田(山形)
Nui Daisuke ハワイ・トークイベント
※コラボゲスト Yamada John Taisuke

日時: 6月6日(土)19:00~21:00
会場: 浜田学区コミュニティー防災センター
参加費: 3500円
お問い合わせ・お申し込み: 090-8784-3487(菅原)

●6月7日(日)新潟
Nui Daisuke ハワイ・トークイベント

日時: 6月7日(日)17:30~19:30
会場: 新潟駅前 HawaiaSun 7階
参加費: 4500円 軽食&2ドリンク付き
詳細: https://www.facebook.com/events/500494710097752/

※7月以降のセミナー、トークイベントなどのお問い合せはこちらへ。
hulanavi@gmail.com

フラソングのための特別なハワイ語辞書

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Aloha!ヌイ・ダイスケです。
今回はフラナビゲーターのぼくからお知らせです!
が、本題に入る前にあなたに質問。

ハワイの伝統文化、フラにおいてもっとも重要な要素は? と問われたら、あなたなら何と答えますか?
ハワイのクムフラは口をそろえてこう言います。

「私たちフラダンサーは、歌がなければ踊ることができません」

歌とフラは、一心同体というわけです。 ハワイの人々の心を伝える歌が生まれ、その歌を踊りで表現するフラが生まれる。 そのサイクルをハワイアンは何世紀も繰り返し行なっているのです。

daisuke_hula400.jpg「歌」をハワイ語で「メレ mele」といいます。 そして「歌を作る人」を「ハクメレ haku mele」といいます。 歌を編む人、歌を紡ぐ人、という意味です。 「歌は言葉で編まれたレイ」、ハワイの人はそう考えます。

つまり...フラで一番大切なのは、「言葉」なのです。 歌の一行一行が、言葉のひとつひとつが、フラのモーションとつながっているのが本物のフラ。 そのことに多くの日本人フラダンサーが気付き始めています。 ぼくがフラソング・セミナーを日本の各地を旅しながら行ってきた目的もこんなところにありました。

フラダンサーたちに向けてぼくが行うフラソング・セミナーでは、1曲の内容をとことん掘り下げる座学を行います。言葉を聞き取り、言葉の意味を調べ、自分の言葉で内容を落としこんでいきます。背景を調べ、植物や場所のことを調べ、理解を深めていくプロセスの中で、ハワイ語の歌の中の景色が見え始めたとき、参加者の皆さんの目が輝き出すのを見るのがぼくの喜びです。

メレの言葉の意味をひとつひとつ調べるのは、なかなか大変な作業です。ひとつの言葉にいくつもの意味があるハワイ語では、どの言葉を当てはめたらいいのか、詩的で抽象的な表現はどう解釈したらいいのか、なかなか一筋縄ではいきません。

セミナーではひとつひとつの言葉の意味をぼくがハワイ語辞書代わりになって教えていました。このプロセスを、誰もが自分でできるような、フラソングに特化したハワイ語辞書があったらいいのに!そんな思いがどんどん大きくなっていきました。

そしてついに完成しました。

book400.jpg
〜Hawaiian Dictionary for Hula Dancers〜 たくさんのメレから集めた言葉たち

振り付けを追いかけるだけのフラを卒業したい
もっと心を動かすフラを踊りたい

フラ力をアップしたいあなたにぜひ手にしてほしいです。 フラの歌の言葉がわかるようになったら、きっとこう思うことでしょう。 「ハワイで、ハワイの歌のなかの景色を、風を、人を感じたい」 そんな気持ちを持ったら、ぜひハワイを訪れてほしい。 そして、せっかくハワイに来るなら、ハワイでフラを習う経験もしてほしい。

【フラ・カンファレンスもおすすめ】
それから、年内ならこのイベントがオススメ。 ぼくも通訳で毎年参加しています。

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●インターナショナル・ワイキキ・フラ・カンファレンス
 International Waikiki Hula Conference
[日程]11月20日(金)~22日(日)
[場所]ハワイ・コンベンション・センター
[詳細・お申込み]www.aloha-street.com/school/dp/7920

■■■ヌイ・ダイスケ氏の出版記念イベント情報■■■

◎9月18日(金)、19日(土)
 フラレア1Day カルチャーセミナー&サイン会 in 横浜
◎9月20日(日)、21日(月)
 マウナレイ・フラ・コンペティション司会&本販売サイン会 in 岡山
◎9月22日(火)
 フライベント「カフラホア」フラソング習得術ワークショップ in 名古屋
◎9月27日(日)
 セミナー&サイン会 in 山形
◎10月1日(木)、2日(金)
 よしみだいすけ講演&食事会 in 札幌

各イベントには参加人数制限などがあります。詳細は各リンクにてチェックを!

フラカンファレンス〜クムフラの言葉に学ぶ

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Aloha!ヌイ・ダイスケです。

フラナビゲーターとして年に一度の楽しみな仕事があります。
ワイキキ・フラ・カンファレンスでの通訳の仕事です。
ハワイ語の歌についてクムフラが語る言葉を通訳しながら、毎回改めて発見することが必ずあるからです。
先週末(11月20日〜22日)、3日間に渡ってハワイ・コンベンション・センターで開催されたワイキキ・フラ・カンファレンスに通訳として行ってまいりました。

hula01.jpg

公式サイト:www.waikikihulaconference.com/


フラ・カンファレンス参加者が期間中に受けることができるのは、オープニング・セレモニーを含め最大9クラス。
3日間とも午前中に2セッション、午後に1セッションの一日計3セッション。そして各セッションともレベルや種類別に9つのクラスから選びます。9つのクラスとは...
 フラ・カヒコ初級
 フラ・カヒコ中~上級
 フラ・アウアナ初級
 フラ・アウアナ中級 X 3クラス
 フラ・アウアナ上級
 クラフト制作
 セミナー

そしてぼくが今年通訳を担当したのは以下の8クラスでした。

フラ・カヒコ初級: ジョアン・リンジー『プウオニオニ』
フラ・カヒコ中~上級: ティアレ・ノエラニ・カアイナ『ア・キロハナ・オ・カ・ラニ』
フラ・カヒコ中~上級: イヴァラニ・カリマ『ノ・ルナ・イ・カ・ハレ・カイ』
フラ・アウアナ初級: カピオラニ・ハオ『カハ・カ・マヌ』
フラ・アウアナ初級: ヒイレイ・マックスウェル・ジョアン『メ・カ・ナニ・アオ・カウポー』
フラ・アウアナ中級: トレイシー・ロペス『クウ・レイアーヌエヌエ』
セミナー: フラ保存協会『ハワイアン・ルーム』
セミナー: クウイポ・クムカヒ『ハワイアン・ストーリー・ソング』

daisuke01.jpgdaisuke02.jpgdaisuke04.jpgこれだけのクラスを一気に通訳すると、クムフラと一言で言っても本当に人それぞれであることが身に沁みてわかります。フラのスタイル、得意とするもの、コミュニケーションの仕方、意識の違いがはっきりとあります。

たとえば...
フラのスタイルについては言うまでもありません。流派が違えばスタイルが違うのは当然です。基本ステップの細かな動きや手の位置や動かし方は、クムフラがどの流派を継承しているかによって違いがあります。

クラスの進め方やムード作りにも違いがあります。これは流派よりもパーソナリティーの違いによるところが大きそうです。エネルギーに溢れた元気いっぱいな先生もいれば、静かに黙々と進める先生もいます。説明が上手い人、あまりうまくない人、どちらもいて、通訳の立場から見ればもちろんやりやすいのは説明の上手い人の通訳です。話があっちに行ったりこっちに行ったり、結論がブレていたりする通訳泣かせのクムフラもいらっしゃいます。

クムフラの意識の違いについても考えさせられます。フラに限らずハワイの伝統を受け継ぐ師というのは、日本や他の国の伝統芸能・職人芸の師匠・親方と共通するものがあるようです。その一例が「質問のタブー」。弟子は師匠に気軽に質問をするものではない、という暗黙のルールのこと。質問する前に、よく見て、黙って真似をしなさい、という考え方です。このような昔ながらの考え方を持っているクムフラは、それを知らない日本からの受講生が期待するようには質問に答えてくれません。核心の部分に触れないではぐらかすような答え方をしたりします。このようなクムフラのもとでは、意見も注意も質問も控えるのがスマートでしょう。対して、アメリカの学校の先生のように質問大歓迎なクムフラもいます。質問するということは勉強熱心な証拠と考え、思慮深い質問にはさらに喜んで答えます。

参加者にとって気になるのが、クラスで習ったメレの踊りや歌の録画録音が許されるかどうか。伝統的にはフラの学びに、書く、録音する、録画する、はNG。ワイキキ・フラ・カンファレンスでは多くの場合、個人での閲覧限定で録画録音が許可されますが、クムフラによっては録画を許可しない場合があることも頭に入れておくべきでしょう。時代の変化やニーズへの対応の仕方は人それぞれです。

daisuke03.jpg以下は、ぼくが通訳を担当したセッションの一言感想。

フラ・カヒコ初級: ジョアン・リンジー『プウオニオニ』
イリイリ(石)を手に持って鳴らしながら座った状態で踊るフラ・ノホ。古典中の古典。ジョアンさんはご高齢の大御所クムフラで、教え方も昔ながらのスタイル。彼女の眼の奥の鋭さに、昔のフラ教室の厳しいレッスン風景が想像できるようでした。クムのアシスタントとしてレッスンに参加していたインストラクターの方々のフラを録画することが許されました。

フラ・カヒコ中~上級: ティアレ・ノエラニ・カアイナ『ア・キロハナ・オ・カ・ラニ』
ジョアンさんとは対照的なノエラニさんのレッスンはとても現代的。歌の内容に関する説明、質問への受け答え、とてもわかりやすい。ハワイ王国のエマ王妃が書いた歌のフラ。クラスの最後に参加者同士で録画しあうことが許されました。

フラ・カヒコ中~上級: イヴァラニ・カリマ『ノ・ルナ・イ・カ・ハレ・カイ』
フラマスターの故ジョージ・ナオペの弟子、イヴァラニさんのレッスンは伝統と現代のバランスがとてもいいという印象。難易度高いカヒコを活気あるムードで教えていた。彼女のチャントの歌声とイプヘケを叩く音が、なんとも言えず胸に響きました。クラスの最後にイヴァラニさんのアシスタントのダンサーを録画することが許されました。

フラ・アウアナ初級: カピオラニ・ハオ『カハ・カ・マヌ』
オチャメで人間味溢れるキャラクターが人気のカピオラニさんが今回選んだのは、カワイカプオカラニ・ヒューエット作の名曲『カハ・カ・マヌ』。歌の背景にある古代の日蝕に関わる伝説に触れながらフラのモーションをわかりやすく教えていました。クラスの最後に参加者同士で録画しあうことが許されました。

フラ・アウアナ初級: ヒイレイ・マックスウェル・ジョアン『メ・カ・ナニ・アオ・カウポー』
マウイ島から飛んできたヒイレイさんは物静かな印象のクムフラ。自身の地元のことが歌われた軽快な曲『メ・カ・ナニ・アオ・カウポー』を課題曲に、淡々とクラスを進めていました。

フラ・アウアナ中級: トレイシー・ロペス『クウ・レイアーヌエヌエ』
クム自らウクレレを弾き歌いながら行うレッスンの素晴らしさを体験させてくれたトレイシーさん。愛しい娘を思う父親の気持ちが歌われる『クウ・レイアーヌエヌエ』が課題曲。ぼくは初めて聴くメレ、心に響く歌詞の歌に出会えて嬉しかったです。

セミナー: フラ保存協会『ハワイアン・ルーム』
今回一番印象に残ったのがこのセッション。1930年代から60年代のニューヨーク、マンハッタンにあった、セレブが集まるハワイアン・エンターテイメントの聖地The Hawaiian Roomのドキュメンタリー・フィルムを観て、当時活躍したハワイ出身のエンターテイナーによるミニ・ショー。出演者のひとり、現在86歳のモナさんには、歌い始めた途端に周りの空気変えるパワーの凄さに震えました。

セミナー: クウイポ・クムカヒ『ハワイアン・ストーリー・ソング』
優しい歌声がたまらないクウイポさんが、歌うことへの思い入れについて語る。歌のメッセージを声に乗せたハワイアン・ミュージックとはこういうものだ!という歌のデモンストレーションはとても心地良かったです。

daisuke05.jpgdaisuke06.jpgdaisuke07.jpg09.jpgワイキキ・フラ・カンファレンスでどのクラスがオススメか、どのクムフラがオススメか、よく聞かれますがぼくの答えはひとつ。受ける側との相性があるから、人のオススメは参考にならないということ。でもそれでは身も蓋もないので、アドバイスらしいことを言うならば、年配のベテラン・クムフラから若いクムフラまで、できるだけいろいろな年齢層のクムフラのクラスを取りましょう。違いから学ぶことがあってとてもいいです。歌の振り付けだけ持って帰れればいい、というのではもったいない。クムフラのレッスンを直接受けられる、というのは貴重なことです。その現場でしか吸収できないことがたくさんあるはずなのです。それを受け取る感受性と英語の聞き取り能力さえ高めていれば。

daisuke08.jpg最後に、今年は例年に増して多くの方から声をかけていただきました。
Hawaiian Dictionary for Hula Dancers ~たくさんのメレから集めた言葉たち」の読者のみなさまに感謝!

◆お知らせ◆
2016年2月に日本各地を巡る講演ツアーを計画しています。今後Facebookページでスケジュールを発表していきますのでチェックしてください。フラ教室、ハワイアン・レストランでの講演希望、お問い合わせはこちらまで。hulanavi@gmail.com



フラソング〜メレから集めた言葉を学ぶ/1

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 Aloha Kākou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。


 読んで楽しめるフラダンサーのためのハワイ語辞書シリーズ第2弾『たくさんのメレから集めた言葉たち②』が完成、先日出版されました。今回もフラダンサーが踊るハワイの歌100曲をセレクトして、歌詞のハワイ語すべてを五十音順に並べ、単語の意味や歌の中の用例を簡単に調べられるようにしました。

■第一弾『たくさんのメレから集めた言葉たち』詳細についてはこちら>>

 メリー・モナークなど近年のフラ大会で踊られた曲を中心にセレクトした100曲から集めた言葉は1027語。ビギナーから上級者まで、すべてのフラダンサーのお役立ちツールとして愛用いただけたら嬉しいです。

daisuke01.jpg


 フラ・ナビゲーターとしてぼくは日本の各地を巡り、フラ教室でフラソング・セミナーを行っています。また、ハワイではフラダンサーのためのプライベート・ガイドをしています。どちらも目的は、ハワイ語の歌の意味と背景の理解を深め、表現力=フラ力をアップしていただくためです。セミナー講師として、あるいはハワイでのプライベートガイドとして関わらせていただいたフラダンサーの晴れ舞台を観るのが、ぼくの喜びのひとつです。これまで関わったいくつものグループが、ステージでの素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたり、大会で入賞したりして喜ばせてくれました。

 とはいえ、発表会・コンサート・フラ大会で踊る彼女たちのフラが素晴らしいのは、ぼくがセミナーをしたりハワイを案内したからではありません。ぼくにセミナーやガイドを依頼しようと考える方々が、そもそも高い意識を持って取り組んでいるからです。

 「たくさんのメレから集めた言葉たち」が世に出た後わかったこと、それは思った以上に多くのフラダンサーが、フラソングの意味をもっとよく理解して踊りたいと願っていたこと。本への反響がそれを物語っていました。フラソングの意味調べが格段に簡単になった今、フラダンサーの質を二分するのは、メレの言葉を大切にしているかどうか、言葉の意味を調べる手間をひとつかけるかどうかなのです。

 ぼくが司会をしていたあるフラ大会で、審査員のハワイのクムフラがこんなことを言っていました。

 「あなたが意味をわかって踊っているかどうか判断するのは簡単。目を見るだけでいい。」

 どうか日本でフラを楽しむあなたには、一目で言葉の意味をわかって踊っているとわかるフラダンサーでいてほしいと思います。そのためにも、どうぞ『たくさんのメレから集めた言葉たち』を使い倒してください。

 今回からシリーズで『たくさんのメレから集めた言葉たち2』に集められた言葉の出典メレ100曲を紹介していきたいと思います。

 音楽と映像を楽しみながら、言葉の意味を調べたくなったら、ぜひ本を開いてください。

●メレ#1 アイナハウ ʻĀinahau
プリンセス・リケリケによって書かれた歌。タイトルは現在プリンセス・カイウラニ・ホテルが建つ場所にあったリケリケの別荘の名前。プリンセス・カイウラニが住んだこの場所の情景が描かれている。
キーワード:オアフ島、バラ、ピカケ(孔雀)、リポア




●メレ#2 アラ・ピカケ ʻAla Pīkake

クムフラ、マヌ・ボイド作。ホオケナがレコーディング。十六夜月夜のワイアラエが歌の舞台。
キーワード:オアフ島、ピカケ(ジャスミン)、マヘアラニ





●メレ#3 アリイポエ Aliʻipoe
アリイポエの葉陰で二人きりになる夜の恋人を、ハウプ山やモキハナにたとえるラブ・ソング。
キーワード:カウアイ島、アリイポエ、ハウプ、モキハナ




●メレ#4 アル・リケ Alu Like
シンガー、ハウナニ・アポリオナ作(1979)。「ハワイの知恵」ともいえるフレーズが集められたメッセージ・ソング。





●メレ#5 アロハ・イア・オ・ワイアナエ Aloha ʻIa ʻO Waiʻanae
オアフ島北西部の自然の美しさをたたえる。
キーワード:オアフ島、ワイアナエ、ポカイ、ニウ、カアラ、マイレ、カイアウル、アワプヒ






●プロフィール●

よしみ Nui だいすけ
1991年よりハワイ在住
ハワイ大学マノア校卒業
著者、フラ・ナビゲーター、セミナー講師、司会・ナレーター
ハワイ州観光局アロハプログラム カルチャー・キュレーター
https://www.aloha-program.com/curriculum/curator/detail/4
よしみだいすけ オフィシャルFBページ
https://www.facebook.com/NuiDaisuke/
フラナビ・ハワイFBページ
https://www.facebook.com/hulanavihawaii/
講演・セミナーのお問い合わせ
hulanavi@gmail.com

フラソング〜メレから集めた言葉を学ぶ/2

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 Aloha Kākou!
 フラ・ナビゲーター Nui Daisukeです。
 フラダンサーが踊るメレ(歌)100曲の言葉を集めたハワイ語集『たくさんのメレから集めた言葉たち②』完成!

daisukebook400.jpg 今回選んだ100曲を紹介していくコラムシリーズをお届けしています。今回は2回め。曲解説と合わせて動画と音楽を楽しみながら、歌の言葉の意味を調べたくなったらぜひ本を開いてください。


■「フラソング〜メレから集めた言葉を学ぶ1」はこちらでチェック!


●メレ#6 アロハ・エ・コハラ

Aloha E Kohala
♪イ・ウカ・イ・カ・ナニ・アオ・ポロルー、ルルウ・エ・カ・フア
♪オ・カ・ハラ・ウラ・ア・イ・カ・マカニ、アロハ・エ・コハラ・クウ・オネ・ハーナウ・エー
♪ポロルの山の中の美しさ、実が鈴なりの木
♪赤いハラの実が風の中、愛しいコハラ、私の故郷
という歌い出しで作者のクムフラ&シンガー、ロバート・カジメロの祖父母の出生地ハワイ島コハラをたたえるメレ。ハーラウで訪れたコハラ旅行がこの歌のインスピレーションという。
歌の中の地名・動植物・固有名詞: コハラ/ポロル/アパアパア/ハラ



●メレ#7 アロハ・オエ
Aloha ʻOe
♪ハアヘオ・カ・ウア・イ・ナー・パリ、ケ・ニヒ・アエラ・イ・カ・ナヘレ
♪誇らしげな山の頂の雨、森のなかをつたう
という歌い出しで「また会う時まで」と別れを惜しむ恋人同士を描く歌。1878年にプリンセス時代のリリウオカラニが書いたこの歌は、1891年にハワイ王国の女王に在位し、後に迎える王国終焉の悲劇と重なり、別離の歌として世界中で愛されるようになりました。
歌の中の地名・動植物・固有名詞: マウナヴィリ/アヒヒ/バラ



●メレ#8 アロハ・カウアイ
Aloha Kauaʻi
♪アロハ・モキハナ、プア・オ・カウアイ、ヴィリ・イア・メ・カ・マイレ・ラウリイリイ
♪愛しいモキハナ、カウアイの花、マイレの葉と紡がれる
という歌い出しでカウアイ島をたたえる歌。
クムフラ、マイキ・アイウ作。
ルアナに住む、温かく迎えてくれた友人たちへの感謝の気持ちが歌われています。
歌の中の地名・動植物・固有名詞: モキハナ/マイレ/ルアナ



●メレ#9 アロハ・カ・マニニ
Aloha Ka Manini
♪アロハ・カ・マニニ・メ・カ・ポーポロ、ヘ・イア・ノホ・イア・イ・カ・ラウパパ
♪お気に入りはマニニとポーポロ、リーフに棲む魚
という歌い出しで、魚と海草の名前をポイとともに並べるフード・ソング...に見せかけて別のことを描いている?
歌の中の地名・動植物・固有名詞: マニニ/ポポロ/カラ/ネヌエ/ナハヴェレ/ポイ/ウアラ



●メレ#10 アロハ・ノ・カラカウア
Aloha Nō Kalākaua
♪イ・アロハ・イア・エ・カ・モーイー、ハノハノ・ノー・イア
♪愛するのは王さま、気高き人
という歌い出しで、フラダンサーにとっての救世主カラカウア王をたたえる。シンガーのエイミー・ハナイアリイ・ギリオム作。
歌の中の地名・動植物・固有名詞: カラカウア/ヒイアカ/カニレフア




■■■お知らせ■■■
たくさんのメレから集めた言葉たち②」出版記念、著者よしみだいすけによるフラダンサーのための講演・セミナーを各地で行っています。今後のスケジュールはこちら。ご参加お待ちしています。
◎4月30日(土)・・・新潟県新潟市内
◎5月1日(日)・・・山形県酒田市内
◎5月2日(月)・・・盛岡県盛岡市内
◎5月3日(火)・・・茨城県つくば市内
◎5月4日(水)・・・東京都内
◎5月5日(木)・・・神奈川県藤沢市内

★詳細はこちらで随時告知いたします。
https://www.facebook.com/NuiDaisuke/


●プロフィール●


よしみ Nui だいすけ
1991年よりハワイ在住
ハワイ大学マノア校卒業
著者、フラ・ナビゲーター、セミナー講師、司会・ナレーター
ハワイ州観光局アロハプログラム カルチャー・キュレーター
https://www.aloha-program.com/curriculum/curator/detail/4
よしみだいすけ オフィシャルFBページ
https://www.facebook.com/NuiDaisuke/
フラナビ・ハワイFBページ
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